カラーミーショップには「カラーミーWPオプション」という機能があり、サーバーやドメインを別途用意することなく、ショップと同じドメイン内にWordPressを設置できます。(ショップドメイン/apps/note というURL)
一方で、WordPressを自分で用意したサーバーに設置し、たとえば「blog.example.com」などのサブドメインで運用する方法もあります。
では、カラーミーショップのSEOを目的としてWordPressを使う場合、「カラーミーWPオプション」と「独自に構築したWordPressサイト」は、どちらを選べばよいのでしょうか?
この記事では、単純に「こちらがおすすめ」という結論を一方的に押しつけるのではなく、それぞれの特徴と、実際にWordPressを分離したショップの事例を踏まえて考えてみます。
筆者の結論:WordPressを「集客の主力」にするなら独自構築も検討する
先に筆者の意見を述べておくと、WordPressを本格的な集客チャネルとして長期運用するつもりなら、独自に構築したWordPressサイトで構築していく方が望ましいです。
一方で、WordPressは商品の魅力を伝えるためのブログとして利用する程度で、動画や大量の画像を扱わないのであれば、カラーミーWPオプションで十分です。
つまり、「カラーミーWPオプションだからSEOに弱い」「サブドメインだからSEOに強い」という単純な話ではありません。
重要なのは、WordPressをショップ運営の中でどこまで重要な役割にするのかです。
カラーミーショップ公式でも、WPオプションについて「ショップドメイン内に良質なコンテンツを蓄積することで、検索エンジンからの評価や認知拡大、新規顧客獲得につながる」と説明していますが、これは全くもってその通りです。
実際、WPオプションの「同じドメイン内でWordPressを始められる」「サーバーやドメインを別途契約する必要がない」というメリットは大きいです。
では、なぜ独自構築を検討するショップがあるのでしょうか。
カラーミーWPオプションには「便利さ」と引き換えの制約がある
WPオプションは、WordPressを手軽に導入するためのサービスとして非常に便利です。
ただし、一般的なレンタルサーバーなどに自分でWordPressを構築する場合と比べれば、当然ながら利用できる環境には違いがあります。
容量には10GBという上限がある
カラーミーショップ公式情報ではWPオプションのスペックとして
- ディスク容量10GB
- DB容量500MB目安
- メモリ512MB
と案内されています。
10GBという容量は、通常のテキスト中心のブログであれば、すぐに使い切るようなサイズではありません。
しかし、ショップによっては話が変わります。
- 動画ファイル(商品紹介動画など)を多数アップロード
- 高解像度の画像を大量にアップロード
- プラグインが生成するバックアップデータをいくつも保存している
- 長期間にわたって大量の記事を運営する
こうした運用を続けていると10GBという上限がやってきます。
「ブログを始めるだけなら十分」な環境でも、数年単位でコンテンツマーケティングを続けることを考えると、この制約は運営方針を決めるうえで早めに確認しておきたいポイントです。
アクセスはあるのに売上が伸びない という罠にハマりやすい
WPオプションはショップサイトと同じドメインにWordPressを組み込むので、解析サービスやサーチコンソールなどでは当然1つのサイトとして扱われます。
このとき、ショップ部分とブログ部分をきちんとわけ分析しておかないと、アクセスは順調に伸びているのに売上は横ばいのまま、、という罠にはまりやすくなります。
これは
1・きちんとした役割分担、導線設計ができていなかった(ブログで集客。ブログからショップへ送客)。
2・WordPressの集客力に頼りすぎてショップサイト自体のコンテンツやSEO対策が不十分。
という不十分な設計が原因ですのでWPオプションでも独自WordPress運用でも同じことが起こりえますが、WPオプションの方が気づきにくいです。
ここまでWPオプションより独自WPサイトの方が良さそうだと匂わせてきましたが、そう簡単でもないという実例をお伝えします。
実際にWPオプションから独自WordPressへ移行したショップの事例
ここからは、実際の事例をご紹介します。
このショップでは、WordPressを自然検索対策の柱として活用していましたが、動画ファイルを多用していたのでWPオプションの容量が問題になりました(ブログが表示されない・新規投稿を追加できない などのエラーが頻発)。
そこで、カラーミーショップとは別のドメインにWordPressを移行し、独立した新ドメインでWordPressサイトを運用する構成に変更しました。
さて、一体どうなったと思われますか?
分離からアクセス数が減少しつづけ、完全に回復したのは半年後
この事例をあえて紹介することにしたのは、WPオプションを途中で分離して別ドメインに移行させることのリスクをきちんと提示しておく必要があると思ったからです。
分離後にサイト評価を引き継げるように思いつくかぎりの手をうったにも関わらず、アクセス数が全然回復してこなかったのが精神的につらかったですね。
タイミング悪くGoogleのコアアップデートが始まってしまった影響もあるのですが、最大で40%減ぐらいまでアクセス数が落ち続け、ある程度まで回復したのは分離後3ヶ月ぐらいでした。
売上は10%減ぐらいで済んだのが救いです。売上まで半減してたら図太い私でも胃に穴があいてたかもしれません。
現在はブログ分離前の2倍程度の水準で推移
ブログ分離を提案したのはもちろん容量不足のこともあったのですが、ショップサイトをもっと磨けるはずと感じていたからでした。
全くアクセスのないページ。横の関連づけが不十分な商品群。少し分かりにくいカテゴリー構造。かゆいところに手が届いていない商品説明。
ブログを分離して純粋なECサイトとなってから、上記のような点をすべて洗い出してブラッシュアップし続けた結果、現在はブログ分離前と比較して約2倍の売上規模で推移。
アクセス合計(ショップ+ブログ)は分離前の1.4倍程度で成長を続けています。
もちろんこれは継続的な投稿を続けてくださっているスタッフの方々の努力と、そもそも取り扱われている商品が魅力的であることがあってこそのものですが、
サイト構成を変更すれば、一時的に数字が悪化することもある。おそらくこれは避けようがない。
それでも目的に合わせた構造へ変更し、その後もECとコンテンツの両方を改善し続けることで、結果が変わることがある。
これが、実際のWordPress分離を通じて得た経験です。
カラーミーWPオプションは、WordPressを始めるためのハードルを大きく下げてくれる便利な選択肢です。
一方で、コンテンツを大量に蓄積していく、動画や画像を積極的に扱う、WordPress側にも高度なカスタマイズを行う、といった運用を考えるのであれば、独自環境を用意する意味が出てきます。
そして、独自WordPressへ移行する場合には、単にWordPressを別サーバーへコピーすれば終わり、というわけではありません。
こうした部分まで見据えてサイト設計していく必要があります。
特にSEOを重視するショップでは、「WordPressをどこに置くか」よりも、「WordPressとECサイトをどう一つの事業サイトとして設計するか」のほうが重要です。
カラーミーショップのWordPress活用
ミフネWEBでは、カラーミーショップのテンプレートカスタマイズだけでなく、WordPressを含めたサイト全体の構成やSEOについても、実際の運用を踏まえてご相談をお受けしています。
特に今回ご紹介したような、「今のWPオプションを使い続けるべきか」「WordPressを分離するべきか」という判断は、ショップの規模や現在のアクセス状況、コンテンツ量、今後の運営方針によって答えが変わります。
だからこそ、単純に「こちらがおすすめです」と決めつけるのではなく、現在のサイト構成と将来の運用方針を確認したうえで、必要な変更だけをご提案することを大切にしています。
ミフネWEBはカラーミーショップ公認パートナーとして、カラーミーショップのカスタマイズ、SEO、サイト高速化など、プライベートアプリの開発など、ショップ運営に必要な技術面をサポートしています。
軽微なテンプレート修正(最短1時間納品・4,400円〜)から大規模なサイトリニューアル、アプリケーション開発まで、ご予算、ご希望に合わせて対応いたしますのでお気兼ねなくご相談ください。
